大型連休中の百貨店催事でにぎわいをみせた「いかめし」と、佳境を迎えるプロバスケットボールBリーグ。全く異なるこれらの世界で「二刀流」の活躍をする女性がいる。今井麻椰さん(34)だ。
いかめしは1941年に誕生した北海道南部、JR函館線・森駅の駅弁だ。今では全国の百貨店やスーパーなどの催事が売り上げの大半を占める。今年の大型連休中も東京や広島などの百貨店に出店。京王百貨店新宿店で毎年開かれる最大規模の駅弁大会(元祖有名駅弁と全国うまいもの大会)で販売個数最多を50年続け、2020年1月には殿堂入りを果たした。
今井さんが「二刀流」を目指すきっかけになったのは、大学卒業後のカナダ留学中の経験だ。米国で行われた北海道フェアで実演販売を手伝った。
現地の人に目を向けてもらうために、「味はテリヤキソース、中は大福餅のよう」と和食のイメージで説明するなど工夫して、「家業」のいかめし販売の大変さ、奥深さを知った。同時に「人に伝える楽しさ」も体験し、アナウンサーを目指すことにもつながった。
16年に発足したばかりのB…